リモートワークって実際どうなの?:前編

働き方の選択肢のひとつに、「リモートワーク」があります。

リモートワークとは、文字通り遠隔で仕事をする働き方で、「テレワーク」という表現の方がピンとくる方も多いかもしれません。

また、限定的な表現ではありますが、「在宅ワーク」「在宅勤務」ともほぼ同意語です。

エンジニアやデザイナーに向いている働き方と言われていましたが、現在は秘書やカスタマーサポート、営業、人事、経理、秘書など幅広い職種に広がってきています。

リモートワークは、会社員やフリーランスだけではなく、公務員も在宅勤務を選択できるようになりつつあり、特別な働き方というわけではありません。

あくまでも働き方の手段のひとつです。

主な特徴としては、場所に縛られずに仕事ができるため、通勤圏外の会社の仕事ができたり、育児や介護などとの両立がしやすい点があげられます。

時間については、雇用型リモートワークの場合、勤務時間が決まっていればその範囲内で働きますので、完全自由というわけではないです。

ただ、自分で勤務開始時間や終了時間を調整できるフレックス制が導入されていたりすると、ある程度の自由度はあります。

また、自営型リモートワークの場合は、時間も自分で調整するケースがほとんどなので、場所にも時間にも縛られずに働くことができます。

私自身は、2018年9月から人事系のリモートワーカーとして働いています。

短期間、雇用型リモートワーカーとして働いた後、現在は自営型のリモート兼、出張ワーカーです。

リモートワークをはじめた理由は、やってみたい仕事がリモートワークのスタイルだったから。

あとは、リモートワークは今後あたりまえにの働き方になる予感があったので、1度経験してみたいと思ったからです。

私が、リモートワーカーとして働いていることが浸透してきたこともあり、最近お会いする経営者や人事担当の方に「リモートワークって実際どうなの?」と聞かれることが増えてきました。

そこで今回は「リモートワークって実際どうなの?:前編」として、お受けすることが多い質問を2つ、私なりのリモートワークの経験をまとめていきます。

サボらせないようにする対策は?

「リモートワーク」についての質問で最も多いのが、「リモートワークは目が行き届かないから、サボる人が絶対出てくる。さぼらせないようにする対策はありますか?」という内容です。

お話しする方、ほぼ全員と言っていいほど、「リモートワーク=サボる人が出てくる」という前提なのですが、私の結論は「リモートワーク=サボれない」です。

そして、「出社型の働き方=サボる人はサボる」です。

出社型の場合、時間通りオフィスに出社して、着席してパソコンに向かっていれば「働いている認定」されがちですが、本当にそれだけで「働いている」のか、よく考えてみて欲しいのです。

確かに出社して着席もしているけれど、ボーっとしているだけだったり、他の考え事をしていたり、ネットサーフィンしているだけかもしれません。

本当は30分で終わる仕事を、わざと1時間かけてやっているかもしれません。

具体的な方法は割愛しますが、働いている風にふるまったり、仕事してますアピールもしやすかったりします。

また、業務時間中に頻繁にお手洗いに行き長居をしたり、喫煙室に行ったり、コンビニに行く方もいます。

一般的に出社型の場合「出社している時間=拘束時間=働いている時間」という感覚を持つことが多いので、多少離席をしてもサボっているという印象はあまり持たれない、という不思議な現状も起きやすいです。

なので、実際集中して働いている時間を計算してみると、トータル1時間、2時間くらい実は働いていないというケースもあります。

ただ、お手洗いなどは1日の中で数回必ず行きますし、私はたばこを全く吸わないのでわかりませんが、喫煙室はアイディアを考えるには最適という声もよく聞きます。

そう考えると、サボっているという表現は語弊があるかもしれませんが、出社型で働いていればサボらないのかと言われれば、そうとも言い切れないのです。

ではなぜ、リモートワークになった途端、「サボる」ことを心配するのか…。

それは単純に、顔を合わせてその人の存在を確認できないからだと思います。

 -出社時刻になって打刻はされているけど、打刻した後に寝てるんじゃないの?

 -そもそも本人が自分で打刻したの?

 -ゲームしながら適当に仕事してるんじゃないの?

 -出かけたり昼寝して仕事してない時間あるんじゃないの?

 -実際何やってるかわからないのに、本当に信用していいの?

あげればきりがないほど、不安、心配、疑いがあふれ、「リモートワークでは、どのように監視するのが効果的なのか?」と、あらゆる手段で働いている様子を確認することにフォーカスする傾向が強いです。

思い返せば、私がリモートワークで働くと決めた時、「自由に働けていいね」とか「楽に仕事できるようになるね」という声をかけられることが多かったのですが、この言葉にも「リモートワークは、出社型よりも気楽に気ままに働ける」という前提があります。

ただ、実際にリモートワークをしてみると、そんな前提は幻だということがすぐにわかりました。

なぜなら、リモートワークで働く場合、出社型以上にアウトプットが非常に重要となるからです。

ひとりで行う仕事もありますが、多くはクライアントやプロジェクトやチームメンバーと連携して仕事を進める場合も多いので、顔が見えない分、進捗報告をマメに行う必要があります。

サボっていたら仕事の進捗は遅れてきますし、連絡が取りづらい状況になると、他の方の仕事が止まってしまうなど、迷惑をかけることになります。

出社型によくある「働いてる風」「頑張っている風」オーラも、リモートワークでは通用しないので、進捗報告含めて自分の仕事の結果をしっかりとアウトプットしていくことが重要です。

想定されている時間内に期待以上のアウトプットが出すことが基本となりますので、よほどタスク管理がずさんでない限りはサボる時間はありません。

サボっていたら、レスポンスが遅くなったり、アウトプットが期待を下回ることが多くなるのですぐにバレます。

あと、サボっていないけれど、想定されている時間より早く期待以上のアウトプットを出してゆっくりできる時間ができる場合もあるかもしれません。

そのゆっくりできる時間をサボっているという方もいますが、それはリモートワークに限ったことではありません。

出社型でも想定時間よりも早く仕事が終わって、手持ち無沙汰になることはあります。

リモートワークだから特別なわけではなく、出社型でも同じようなことが起きていることがほとんどです。

なので、経営者や人事担当者が何か不安なことが浮かんできた際は、リモートワークだから不安なのか?出社型なら不安ではないのか?考えてみてほしいです。

ちなみに私がフルタイムのフルリモートで働いていた時は、正直全くゆとりがなく、サボるという発想自体一瞬も出てこないくらいでした。

リモートワークは、働く場所が自由なだけで、出社型と同じように毎日対応するタスクがありますし、移動時間という概念がないので、出社型以上にタスク量は多かったと感じています。

加えてリモートワークの場合、自分が集中しやすい環境をつくることができるので、気付いたら2時間、3時間あっという間に経っています。

昼ご飯を食べ忘れていたということもしばしば(汗)。

ずっと習慣としていたおやつタイムも全くほしいと思わないほどです。

リモートワークの仕組み作りは必要ですが、経営者や人事担当者が心配するほど、リモートワークはサボれません。

そして何よりも採用した人や仕事を依頼した人のことを信じてほしいと思います。

「この人は絶対サボる」と疑うよう人を採用したりしないと思うのです。

だからこそ、サボらせないようにする対策よりも、リモートワークを選択した人が、仕事のアウトプットを最大限出せる仕組みづくりや体制づくりに力を入れていくことをおススメします。

コミュニケーションが希薄になるのでは?

2つ目に多い質問が、コミュニケーションに関することです。

顔を合わせないので、コミュニケーションが希薄になって、仕事が円滑に進められないのではないか?という心配なのですが、リモートワークでも十分にコミュニケーションは取れます。

多くの企業がコミュニケーションツールとしてSlackやChatworkなどのチャットを導入していることが多く、チャット上で密なコミュニケーションを取ることができます。

チャットの中にすべての会話が記録されているので、言った言わないの無駄な時間も取られないですし、あとから読み返して理解を深めることもできます。

自分が直接かかわっていない情報もオープンになっていれば参考にすることもしやすいです。

スタンプや絵文字機能もあり、忙しい時でもリアクションがしやすいですし、文字中心のコミュニ―ションでも言葉遣いやリアクションから人柄も伝わってきます。

また、チャットに限らずzoomなどのオンライン会議ツールを使えば、画面を通して顔を見ながら会話もできます。

録画もできるのでリアルタイムで参加できなくても後から確認できるのでとても便利です。

ただ、チャットやオンライン会議などのオンラインコミュニケーションは、人によって向き不向きはあると感じています。

特にチャットでの文字コミュニケーションは、文章を書くことが極端に苦手だったり、考えすぎてしまったり、読解力に自信がない方は、消極的になりがちです。

「電話で話したほうが早い」と思うタイプの方も、チャットでのコミュニケーションは面倒だと感じてしまうことが多いので、向いていないかもしれません。

私自身がどうだったかというと、リモートワークをする前からチャットには慣れていたので特に抵抗感はなかったものの、正直対面コミュニケーションの方が肌に合っていました。

うまく言葉にしづらいのですが、ずっと対面でセミナー講師や個人セッションをしてきて、人と人との中にうまれる空気感を大切に場づくりをしてきたので、その空気感を感じづらかったのです。

なので、今はリモートワークだけではなく、対面コミュニケーションが取れる仕事も両方しています。

と言いながら、やっぱりオンラインコミュニケーションは超便利なので、リモートワークに限らず、活用できる場面ではどんどん活用していくことをおススメしています。

仕事だけではなくプライベートでもものすごく使えますよ。

例えば、オンライン飲み会が本当に楽しいです。

過去にオンライン飲み会にも参加したことがありますが、2時間何の抵抗感もなく楽しめました。

通常の飲み会だと5人以上になってくると、会話の輪が複数に分かれてしまうことが多いと思うのですが、オンライン飲み会だと人数が増えても一つのテーマで全員が話がしやすかったです。

全国各地の友人と一か所に集まって飲み会をするのはなかなか実現しづらいですが、オンライン飲み会なら日程さえ合えばいつでも開催できるのが魅力ですね。

余談ですが、家で参加していたら、酔っぱらって帰るの面倒ということもなく、すぐ寝れるのも大きなメリットです。

ということで、リモートワークでコミュニケーションが希薄になるかと言えば、向き不向きはあるにせよ、特に問題なくコミュニケーションは取れるとお伝えしたいです。

残り3つの質問は後編で

今回は、「サボらせないようにする対策は?」「コミュニケーションが希薄になるのでは?」の2つの質問について私なりにまとめてみました。

後編では、「セキュリティ面のリスクはないのか?」「運動不足で不健康になるのでは?」「リモートワークは絶対導入しないといけないのか?」について取り上げていきますので、こちらもぜひお読みいただけると嬉しいです。